2010年12月05日

素人名人会談(5) CLIFFORD BROWN

Clifford Brown Quartet in Parisフレンチとジャズ、それは人類に残された最後の開拓地である…そこには人類の想像を絶する新しい文明新しい生命が待ち受けているに違いない…これは人類最初の試みとして5年間の調査飛行に飛び立ったポンポン船『FBNエンタープライズ木魚号』の脅威に満ちた物語である…

木魚です。せんどぶり、ごぶさたさん。素人名人会談第5回。みなさまの体感時間では一月半ぐらいにしかすぎないでしょうが、じつは難しい理屈によれば5年の調査飛行に出てたのですよ。おかげで、木魚もすぽっくもかーくも日焼けしましたね。

で、調査結果です。たとえばこんなんどうかな。

あるご婦人がいました。彼女は愛する恋人と結婚する日が近づいてこころウキウキときめきビーチです。そうだわ、あたしのはたちの誕生日、6月26日に結婚しましょう。ジューンブライドだし、幸福になれるわ。晴れて結婚し、ふたりは蜜月でハニーでムーンな2年間を過ごしました。2年目の結婚記念日、しかも誕生日を迎えるという、その6月26日…愛する夫は自動車事故に巻きこまれ死んでしまいました。夫の名はクリフォード・ブラウン、いつもニコニコ顔の天才トランペッター。ブラウニーは木魚も大好きで、何枚もアルバムもってます。お気に入りはアート・ブレイキーの『バードランドの夜』というアルバムでの演奏その他枚挙にいとま無し、なんやけど、フレンチとのからみだと、

CLIFFORD BROWN QUARTET IN PARIS

てのがあります。パリものでは6人組と4人組の音源があるんやけど、ワンホーン(他に金管木管楽器がない)4人組、カルテットが秀逸ですな。高音のヒットがあつく、しかもなめらかにうたうジャズの花形楽器の一端を聴いちゃってみて。

ほひたら、また5年ほどしたら。

Clifford Brown Quartet in Paris
Clifford Brown Quartet
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木魚

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2010年05月17日

素人名人会談(4) BARNEY WILEN

 トゥールル、トゥールルトゥールル、トゥルル、
 トゥールルルルルゥルー、パーパヤ、パパヤ、パパヤ〜
 黒柳木魚:こんにちわ、「モクギョの部屋」です。
      今回のお客さまは、フランスジャズ界の第一人者、
      バルネ・ウィランさんです、どうも初めまして。
 バルネ:ボンジュール(通訳:こんにちわ)。
 黒柳木魚:ウオーヴァ(通訳:ほなさいなら)。
 終わるなよ、コクヤナギ(決してクロヤナギではない)。

と、たまには会談させてやらんといけません、素人名人会談第4回目。驚くなかれ愛国の志士よ、なんとこのコーナーはフレンチとジャズを結びつけるという蛮勇行為以外のなにものでもない、恐るべき血みどろホラースプラッタ企画。会談は怪談なのか???暑いから納涼なのか???

パッショーネバルネ・ウィラン。90年代、その道では流行りましたねー。いや、適当に年とってそこそこのルックス、しかもテナーとソプラノサックスという見た目にシンボリックな楽器をあやつるとくれば、世の女性はイチコロ、おぼこい木魚は大人の世界ってあるんだなぁと思いましたね。PASSIONE(管理人さん、試聴リンクないねん、写真だけでも貼っつけといて)なんて、どうよ、このジャケ。ラストアルバム。そやけど、そやけど、である。それもいいんやけど、やっぱ、このおっさんの青い頃も聴いてみたい。そやから、これも試聴リンクないんとちゃうやろか、

JAZZ SUR SEINE BY BARNEY WILEN(写真、下)

この初っぱな、"SWING 39"、これがいい。口につけるリードがこなれず、青臭く乾いたところ、パーカッションの勢いにまかせて、伸びる伸びるテナーの音粒、ウブなあちきはこっち好き。恋に恋して鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がす。泣かんでもいい、わめいて。

1958年録音。21歳。木魚とタメか(という時もあった)。ま、中古で出会ったら、ほんでたまたまお財布にセンエン札あったら、買っちゃってもいいかも。

ほひたらまた。

セーヌ川のジャズ
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バルネ・ウィラン ミルト・ジャクソン…
ユニバーサルクラシック (2005/12/14)


木魚

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2010年05月08日

Caetano Veloso & Gilberto Gil 'Tropicalia 2'

tropicalia2.jpgまずは、『トロピカリア 2  Tropicalia 2』(カエタノ・ヴェローゾ/ジルベルト・ジル Caetano Veloso/Gilberto Gil)。もろボサノヴァというのは普段あまり聴かないのですが、このアルバムは実験的な試みがとても面白く、発売から10年以上たった今でもよく聴いています。

それぞれブラジルでの長いキャリアのなかで革新的な音楽を追求してきたカエタノ・ヴェローゾとジルベルト・ジルの共作として、68年に発表された『トロピカリア』から25年ぶりに制作されたもので、ポップス、ロック、ヒップホップなどさまざまなジャンルの音楽と組み合わされた、アートとも呼べるような斬新な作品です。

ジミ・ヘンドリックスの "Wait Until Tomorrow" のカヴァーや、少しひねくれた感じの旋律が特徴的な "Haiti" "As Coisas" "Dada" といったオリジナル曲など、前衛的とはいえポップで聴きやすい曲ばかり。1993年の創作当時50歳を超えていたとは思えないほどの2人の柔軟性をぜひ味わっていただきたいです。国内盤は残念ながら廃盤ですが、輸入盤では入手可能です。

トロピカリア 2
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ジルベルト・ジル カエターノ・ベローゾ
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5 思想の波は時代を超えて受け継がれる



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2010年04月01日

素人名人会談(3) MICHEL PETRUCCIANI 

いそうろう 3杯目は そっと出し
とうしろー 3回目は ぱっとせず
 
はい、素人名人会談3回目のお時間です。フレンチとジャズというかなり強引な企画です。1回目はマイルス、2回目はデックス、では3回目は?そろそろフランス人出さないといけん。マイルス、デックスと、「ス」の押韻で固めたいけど、スで終わるフランス人、誰かいてはるかなあ。いませんな、却下。それはあきらめて、ミッシェル・ペトルチアーニ(フランス生まれ)なんてどうかな。熱いのもジャズ、繊細なのもジャズ、どッちが好きとなると、木魚はお熱いのが好き。あとカレーライスも好きかな。ホーンこそジャズ、いやいやピアノがジャズ、どっちが好きとなれば、木魚はトランペットやサックスといったホーン好き。それにホルモン、とくにアカセンが好き。好みは好み、ひとそれぞれですが、担当者の嗜好とは裏腹に、ペトルチーアーニは繊細な演奏をするピアニスト。べースやドラムはこれまでリズムを奏でるサポート的立場だったのに、そんなふうにおさまっとらんと、まっこっちきて皆でわいわいやろうな、ピアノのわいがこう弾くから、あんさん方は好きなようにトコトコやって。ほひたら、こっちもそれ聴きながら、こんなふうにポロロンするわ、ほひたら、そっちも好きなようにトコトコやって、ほひたらこっちも…という対話というか鼎談的演奏をしたのがビル・エヴァンスのトリオでしたが、ペトルチーアーニもその流れを汲んでいます。それに力強さもあります。死んでもう5年以上経つかな。37歳。あっち行くにはまだまだはやかったね。身長は1メートルもなかったらしいけど、手はごつかった、そんな印象があるね。フットペダルには足が届かんと思うけどどうしてたんやろ。ま、そんな前知識は不要です。いろいろ名作あるけど、
 
PIANISM BY MICHEL PETRUCCIANI

なかでもオープニングチューン"THE PRAYER"と2曲目"OUR TUNE"は、たまに無性に聴きたくなるんよね。
 
ほな、あんばいよろしゅう。

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5 ブルーノート第一弾



木魚

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2010年03月29日

Liberation Music - Silence

The Ballad of the Fallenこの曲はリベラルな立場でメッセージ性の強い真摯な作品を発表してきたモダンジャズ・オーケストラ、リベレーション・ミュージック・オーケストラのセカンド・アルバム“The Ballad of the Fallen”に収録されています。
 
曲の構成はいたってシンプル。音数の少ない、静謐な印象のモチーフとなるメロディーを10回繰り返して終わり。ただし、トランペットソロによる、祈りを思わせる静かな導入から、メロディーを繰り返すたびに一つ、また一つと楽器が加わるしかけになっています。重ねられた響きは、サクソフォンのような官能的な「声」も混じってふくよかさを増し、いつしか血が通った豊かなうねりに変わります。オーケストラの全ての楽器が1コーラスをクレッシェンドで合奏した後、ほとんどの楽器がふっと気配を消し、最後に取り残されたピアノがワンコーラスを弾き、曲は終わります。
 
リーダーであるベーシスト、チャーリー・ヘイデンはライナーノーツでこうコメントしています。「Silence は、人生におけるあらゆる事の始まりと終わりに存在するものだ。」この曲は、まさにその言葉そのものです。聴き手はひとつの曲の「始まり」と「終わり」に立ち会い、最後のピアノソロが終わった瞬間、聴き手は文字通りの“silcence”と向き合うことになるのです。
 
最後の一音が消えたときの瞬間は、何とも言えない、複雑な気分にさせられます。支えがはずされ、ぽつんと一人放り出されたような頼りなさでしょうか。しかし、そんな胸をざわめかせる、不安なSilence こそが、また新しい音を、響きを生む場でもあるのです。
 
※”The Ballad of the Fallen”は、iTunes storeでは、Carla Bley & Charlie Hadenのアルバムとして登録されています。


The Ballad of the Fallen
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5 音楽家たち、その声



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2010年03月27日

Sarah Vaughan "Crazy and Mixed Up"

3曲目「枯葉」でどよどよ!ここらでボーカルなど。といってもスキャット。声って楽器なんやな。サラ・ボーンの顔ジャヶ、上沼恵美子とウーピー・ゴールドバーグを足して1.9で割って小数点以下切り上げた感じやわ。名曲「枯葉」はしずじずの演奏が定番やけど、これ、ぶっとんだ「枯葉」になってますよ。っていうか、「枯葉」はどこ?素人には原曲拾えんよ。アップスピードで低音から高音まで変幻自在。関係ないけど女性ラッパーってなんであんまりいーへんやろ。これはレコードしか持ってない、どなたさんか、プレイヤーを我に。

「枯葉」は仏語で Les Feuilles Mortes。原曲はシャンソンの定番やけど、今の学生さんたちは誰も知らへん。「枯葉」の定番を挙げてみると、まずはマイルス。といってもレコード会社のからみでマイルスがリーダーではなく、キャノンボール・アダレー名義で出てるやつ"Somethin' Else"は、みなさんどっかで聴いたことあるんちゃいますか。ピアノだとエバンス、キース・ジャレット、チック・コリアなんかも定番。あったかい「枯葉」やと、カーティス・フラーの"South American Cookin' of Curtis Fuller"に収録してるんがええかな、フラーのトロンボーンとズート・シムズのテナーはおこたで緑茶をズズーと啜りながら居眠りしたくなりますわ。ええっすよ。


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5 星5つ以外つけようがない
4 迫力の良作
5 枯葉
5 サラ・ボーンのすべてが聴ける!
5 座右の…




木魚

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2010年03月24日

Jimmiy Smith "Crazy! Baby"

うーんとね、あちきはこのひとの「チャンプ」という曲でジャズに開眼したんやったっけ。ハモンドオルガンってハレーム音楽ご用達の楽器やったけどジミー・スミスの荒技でジャズ楽器として認知されるようになったなぁ。ブルー・ノートのジャケットは2色刷りがほとんど、なんでかいうとお金なかったからやね。でもこん人はオールカラーでそんだけ稼ぎ頭という証ですわ。ちょい泥くさいけど、音量下げたらなんとかなるんちゃう。このアルバムでは「チュニジアの夜」がかっちょええけど(惜しいことにギターが最後にミスってる)、カフェで聴くんやったら「マック・ザ・ナイフ」かも。ベース不在はフットペダルで低音リズムを弾いてるから。

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2010年03月23日

MC SOLAAR

Qui Seme le Vent Recolte le Tempoフランスで最も有名なラッパー。1969年、セネガルのダカール生まれ。70年代にはフランスのバンリュー(郊外)に住み着いていた。85年にフランスに帰化。

1991年に発表された MC SOLAAR の1枚目、QUI SEME LE VENT RECOLTE LA TEMPO は、かなりショックな体験だった。それまでヒップホップにはあまり馴染めなかったし、アメリカのパブリック・エナミーくらいしかしなかった。ヒップホップもフランスだとこんなにオシャレになるのかと感心した。他のフランスのハード系のラップを当時あまり知らなかったせいもあったのだが、Nique ta mère(=Fuck your mother )とか、パリを爆弾で破壊するとか、マルセイユは理想の都市だとか、自分は火星からの来訪者だとか歌っていたラップとは一線を画していた。

音もジャズっぽいし、ラップのスタイルがクール(文字通り暑苦しくない)だし、何よりも流れるような韻の踏み方がカッコよかったのだ。5曲目の L'Histoire de l’art のラップを真似ながら、フランス語の滑舌を良くする訓練をしたものだ。特にリフレインをよく口ずさんでいた。

Les salauds salissent Solaar cela me lasse mais laisse les salir Solaar, sur ce salut!

Armand est mort という、失業して、離婚されて、ホームレスになって、喧嘩に巻き込まれ拳銃で撃たれて死んでしまった男の曲があるが、あまりに洗練されていて、まるでマーヴィン・ゲイのように聞こえる(音ネタが使われているのかも)。名曲 Caloline は一時パリ中でかかっていて、あちこちのカフェやブティックで耳にした。ラップの中で女性をドラッグになぞらえているが、Caroline はドラッグそのものという説もある。

Elle était ma drogue, ma dope, ma coke, mon crack, mon amphétamine, Caloline

バンリューの現実を告発したり、警察や権力を攻撃するようなラップの内容よりも、ソラーはむしろ純粋に言葉による表現を志向している。ことわざやクリシェをパロディ化し、シラブルと韻を自在にあやつる高度な技巧は賞賛に値するだろう。それゆえ、ヒップホップの系譜よりも、レオ・フェレ、ジョルジュ・ブラッサンスなど詩人=ミュージシャンの系譜に数えられ、とりわけ「コーヒー色のゲーンズブール」と呼ばれている。このように文学的に洗練されたソラーのラップはインテリにも支持され、ル・モンド紙がアルバムや発言を取り上げたり、高校や大学でソラーのラップが授業の題材になったりしている。

そういうソラーを政治家も放っておかなかった。1994年に国民議会の演説で当時の文化大臣、ジャック・トゥーボンがフランス語の擁護者としてソラーの名を挙げたのは有名だ。移民系のミュージシャンによって、フランス語の顕揚とナショナリズムが担われるというのも皮肉な話だが。演説の一節を最後に引用しよう。

みなさん、MC Solaarをお聞きください。彼以前にはボビー・ラポワントやボリス・ヴィアンがやろうとしていたことを、今度は彼がフランス語でやるのを聴くことになるでしょう!

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フランス語がわからなくても気軽に楽しめます。


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2010年03月15日

素人名人会談(2) DEXTER GORDON

アワ・マン・イン・パリ次回を待たれい、わっぱっ、と捨て台詞を吐きながら先回を中途でうっちゃった感のある素人名人会談、第2回の季節がめぐってきました。100回記念号まで残りあと98回を数えるのみ、ようやく20人の片手で足りるぐらいにまで漕ぎつけることができました。管理人さんのはからいでROUND MIDNIGHTへの試聴リンクもアクセスでき、マイルスもスマイル(今日のあたし冴えてるわ、いや実際こんなアルバムあるんです)。ところでアルバムタイトルがROUND ABOUT MIDNIGHT、曲のタイトルがROUND MIDNIGHTと微妙に変えているのはわけがあるのかなあ。版権なんかな。ルイ・ヴィトンがルイ・ヴュイトンなんかな。この曲、セロニアス・モンクって変な名前の変なリズムを奏でる、有名なジャズピアニストの作品なんだけど、いやっ、この人、スーツ着てるのにトルコ人がかぶるような帽子かぶってはるわ、なんでってところが最強に変。そんなんいうたらあかん。うちはうち、人は人。ともかく、試聴してくれました?まだの人、曲名どおりに、深夜みんなが寝静まった頃しずしずと聴いてみて。

雰囲気たっぷりです。やっぱ、帝王マイルス。ミュートトランペット(らっぱの朝顔部分にお椀をつけて音を弱めたもの)が、五臓六腑まで「マイルス寒いよ」BY谷川俊太郎です。ヅラかぶらんでも、マイルス、ええもんはええ、髪の毛気にせんとき。ちなみにモンクはこれに参加してません。それについておもしろいエピソードがあって…こらっエエ加減にせいスッポンの腐ったの、フレンチはどこいったんじゃ。尻子玉抜くぞ。アンパーンチするぞ。すわ、一大事。おとろし。じつはこれにあやかった同名のフランス映画があるんですよ、兄さん。

往年のアメリカ黒人ジャズプレイヤーと、このおっさんを敬愛するフランス人青年との交流を軸にストーリーが展開されていくんです。でもこの映画、伝記映画でもあるんです。お話では主人公はじいさんのサックス奏者になっています。この人、デクスター・ゴードンといって、ものほんのジャズプレイヤーでその道では大御所です。おまけにデカい。ついでにあだ名がデックス。デカいデックス。デラックスデックス。もう没しています。このじいさんのモデルのひとりが、神経病みのバド・パウエルっていうピアニスト。やっぱりとうの昔に鬼籍に入ってこの世にいません。なんかややこしい。モデルも役者もジャズメンやったら、一緒にでればよかったのにね。サックスとピアノやし、なんかジャズできたんやろうね。よういうてくれはった、もう一人の私、おおきに、やっぱべっぴんさんやな。ほなら、それを叶えてくれるこの一枚。

OUR MAN IN PARIS BY DEXTER GORDONで、どや。おまけにパリでのものなんで、フレンチ満開ネットになんとか貢献できます。これ、1960年代の録音です。その当時ですら、斜陽がかったヴェテランの二人。さぞ「枯葉散る白いテラスの午後3時」みたいにしんみりしてるんでしょうねとなると、ちっちっちっ、そいつは早合点だぜマドモアゼル。ぜんぜん。熱い熱い。パウエルはソロでわーわー叫んでるし、デックスは音が太いし。なにしろテナーサックスは音域が広く低音部分の懐の深さが魅力のひとつなんですが、テクニック重視だと、高音に偏って煮込みの足らんスジ肉のようにゴリゴリする。それやったらひとつ高域のアルトにすればええねん。その点、デックスはのほほんしながら軽く熱燗2合ほどひっかけた調子で、酔いを楽しむかのようにちょっとリズムとずれているところがかわいい。よくも悪くもこんな音色だすのは他にいません。よろしゅう試聴してみて。

ということで最後に今回の一句、「音色も聴いてください」(すんごい字足らず、って季語は?)。では十月十日後に。

Our Man in Paris
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2010年03月10日

素人名人会談(1) MILES DAVIS

'Round About Midnight素人評者による名人の演奏を紹介しようという会、略して、素人名人会談というものを今、適当に発足しました。パクリになるので談という字をつけてバッタモン風にスパイスを効かせました!(わからん人は無視無視)

このコーナーは、主にフランスとジャズとのからみで、表の名曲、隠れた名演、たまには毒にも薬にもならない珍品などを、あくまで、極私的判断を選考基準に、といいながらライナノーツやら、雑誌情報をいろいろ拝借しながら押しつけようという企画。さあ、いつまで続くのか、そもそも続ける気はあるのか、このあたりはいきあたりばったりで、まずは第一回、いきましょう。

でも、ジャズってあんまり知らんけども、アメリカじゃろ、ニューオリンズやん、フランスとなんの関係あんの、あかんがなわれという疑問とダメだしをお持ちのあなた、それにはただただ、ごもっともとこうべと涙を垂れるだけなんですが…。だが…しかし…。

うーん、そのへんよくわかんないっすね、素人だから楽譜読めないし、楽器もできないし。ゲスト投稿やし。

まぁ、そもそもジャズって何?という質問すら簡単に答えられません。確かにルーツはアメリカ南部の黒人たちによる音楽なんでしょうが、結局、イメージ的にはオシャレ、ということはBGMなんでしょうね。CD買わなくても、カフェやらバーやらで流れてるし、クラシックでもないしロックでもないしッていうかんじ。あと、大人っぽいとかむずかしそうってのもありそう。

何でもそうなんですが、定義するとはみ出るモンがあるもんで、ジャンル分けはタワレコあたりでやってくれてます。ジャズコーナーがあるじゃないですか、そこにおいてあるのがジャズ、その後二人は幸せに暮らしましたとさ、はい、おしまい。

で済めば都なんですけど、それでもたくさんありすぎます。コーナー担当者も素人ですから、好み偏見、ひが目ひいき目はもちろんあります。けれど、上に書いたイメージからほんの一歩でも半歩でも近づいてもらって、ジャズを親しく感じていただけることを目指していくのであります。けれども当然押しつけ気味のところもあるでしょう。

その意味で担当者は、おせっかいにもお見合い話を持ちかける、母方の5つ上の伯母さんです。

イメージというものは近くて、じつは本来の姿からは遠いもんです。まあまあとりあえず会ってみてちょうだい、意外といい人なのよって伯母さんはいってたけど、出会った時はなんやようわからん、気難しいやっちゃな、こんな人とつきあえるんやろか、あれれ、でも一緒におると心地ええなあ、となれば伯母さんとしてはしめたもの。

「素人名人会談」の「会談」は、後は若いもん同士で語り合ってもらいましょう、という遠謀深慮のなせるタイトルだったのだ!!    

ウソです。

ここで断っておきますが、伯母さんは、すでにジャズと結婚されていたり、おつきあいをされている方々、つまり自分なりにジャズを知っている人びとに対しては、おせっかいを焼きません。これはどういうことかというと、お前ジャズをバカにしとんじゃ、頭から尻までプスーと青竹刺して両面こんがり焼いたろか、と突っ込まれるのが恐いんです。堪忍して、うちをそっとしといて。

すみません。まあ、ジャズのことよくわかりませんというビギナーに、プチビギナー(って、もっとビギナーのこと?)の担当者が、こんな曲あるよ、とお知らせするだけなんです。ふーん、そうなんだぐらいの感じで接していただけたら、これにまさる喜びはありません。イメージから入って親しみ、ちょっとイメージを抜ける、それがその人なりのマイ・ジャズになればいいなぁ。

あんまり書くとあれなんで、今回の一枚を紹介。王道中の王道、

ROUND ABOUT MIDNIGHT by MILES DAVIS

ではまた、お体ご自愛ください。かしこ。
え、フレンチは?次回を待たれい。

'Round About Midnight
'Round About Midnight
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5 メジャーならではの手の込んだ音作り
5 ミュート・トランペットの美しさ
5 卵の殻の上を歩く男



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