2012年01月14日

The XX

XXイギリスの4人組のバンドThe XX。20才そこそこのアートスクールの学生仲間が奏でるドラムレスでミニマムな音楽は、「君たち本当に若者かい!」とつっこみたくなるほど気だるい。音数少なく、美メロもサビもなし。ネオ・ヤング・マーブル・ジャイアンツと括ってしまう人もいるかもしれません。しかしよくよく耳を傾けると、やはり2009年の音楽。子供の頃からフツーにヒップホップを聴いて育った世代が、バンドを始めてみたら体に染み付いた、ウェット感のない音の感覚が自然に出てきました、という感じでしょうか(故アリーヤの曲をカバーしてますが、わかりやすい黒っぽさは全くありません)。

起伏の少ないメロディーに、派手じゃないけどちょっと色気のある音色のギター、そして淡々とした男女ヴォーカルのかけあい(女の子の声が、これまた耳元で囁かれたらたまらんという声)。中毒性高いです。あまり難しいことは考えていないらしいところもいいですね。

もうやり尽くしたかに見える音楽の世界にも、まだまだ、開けるべきドアはあるようです。

□The XX - Crystalised http://youtu.be/Pib8eYDSFEI



GOYAAKOD

人気ブログランキングへ
↑クリックお願いします


posted by cyberbloom at 00:00| Comment(0) | ROCK '00 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月05日

The Kooks 'Inside In Inside Out'

イギリスでは依然若手バンドの台頭がめざましく、それもなぜか The 〜s という名前の人たちばかり。そのなかでも頭一つ抜きん出ていると思われるのがザ・クークス The Kooks です。歯切れのよいギターとリズム、耳に残る個性的なヴォーカル(好き嫌いはあると思うけれど)、すぐれたソングライティングのセンスが印象深い彼らには、何よりも勢いがあり、その若々しい音を聴いていると元気が出てくるので、夏の暑い朝や仕事前に耳にしたくなります。すでに出ている2枚のアルバムのうち、まずはファースト・アルバムの Inside In Inside Out をおすすめしたいです。どの曲もキャッチーで名曲ぞろいですが、私のいちばんのお気に入りは sofa song です。

The Kooks - Sofa Song


Inside In/Inside Out
Inside In/Inside Out
posted with amazlet at 10.05.05
Kooks
Toshiba EMI (2006-10-03)
売り上げランキング: 36231
おすすめ度の平均: 4.5
5 バンド名はボウイの曲名から?
4 2006
5 ポップなアコースティック
5 「マッチボックス」がクール!
5 いい感じ♪




exquise

人気ブログランキングへ
↑ライターたちの励みになりますので、ぜひ1票=クリックお願いします!

FBN22.png
posted by cyberbloom at 19:43| Comment(0) | ROCK '00 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月19日

Gnarls Barkley "St. Elsewhere"

Gnarls Barkley のシングル曲 "Crazy" はダウンロードのみでチャート1位を獲得したという、驚異的な記録を樹立。ロールシャッハテストみたいなアニメーションのプロモーション・ヴィデオも面白い。ヒップホップ、エレクトロニカ、ファンク、ソウルなどの要素が融合した、よくも悪くも「今」の音楽といえるでしょう。

Gnarls Barkley - Crazy



St. Elsewhere
St. Elsewhere
posted with amazlet at 10.04.19
Gnarls Barkley
WEA (2006-05-09)
売り上げランキング: 33055
おすすめ度の平均: 4.5
5 Pファンク2.0?
4 戦前のブルースのようなメロディを、
この時代でしかありえない感触の音に仕上げる手さばきが見事。
懐かしさと新奇さが入り交じったシュールな感覚。




exquise

人気ブログランキングへ
↑ライターたちの励みになりますので、ぜひ1票=クリックお願いします!

FBN22.png
posted by cyberbloom at 16:00| Comment(0) | ROCK '00 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月17日

Zero 7 "The Garden"

リラックスしたいときにぜひおすすめしたいダウンテンポ系のグループ。音は毒の抜けたエール、という感じです。これより以前に出た "Simple Things"、"When It Falls" といったアルバムと合わせてよく聴きました。気持ちよく脱力できます。




The Garden
The Garden
posted with amazlet at 10.04.17
Zero 7
Warner Music (2006-06-06)
売り上げランキング: 78110
おすすめ度の平均: 4.5
5 Dramatic Again!
4 変化の過程。




exquise

rankingbanner_03.gif
↑ライターたちの励みになりますので、ぜひ1票=クリックお願いします!

FBN22.png
posted by cyberbloom at 22:22| Comment(0) | ROCK '00 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月07日

PRIMAL SCREAM - SOME VELVET MORNING

90年代、プライマル・スクリームは私の最も重要なアイドルで、「Screamadelica」は90年代のベストアルバム。ライブにも2、3回行って踊り倒してきた。



今回紹介する Some Velvet Morning は2002年にプライマル・スクリームがケイト・モスと組んだコラボ曲。この曲が入っているアルバム「Evil Heat」を含め、最近のプライマルはあまり食指が動かないのだが、このビデオクリップは衝撃だった。薬物スキャンダルでモード界を干されそうになったこともあるバッド・ガールなケイト・モスのヴィジュアルがたまらなく良い。モスは moss であって moth ではないのだが、彼女は蝶よりも、毒のあるサイケな蛾のイメージ。こういう蛾ならば毒まで食らってみたいと思わせる。毒々しくも美しい映像ドラッグのようなヴィジュアルを身にまとえるのは彼女しかいない。

Some Velvet Morning という曲のタイトルがすでに想像力をかき立てるが、この曲、実は1967年に書かれたサイケポップで、最初にリー・ヘーゼルウッド&ナンシー・シナトラ Lee Hazlewood & Nancy Sinatra によって歌われた(ナンシーはもちろんフランク・シナトラの愛娘)男女の掛け合いによるデュエット曲で、彼らのヒットのあとも、男女のデュオによってカバーされてきた。選曲眼とカバーのセンスもプライマルならではだ。

Some Velvet Morning - LEE HAZLEWOOD & NANCY SINATRA

ヘーゼルウッド&シナトラのビデオは、テクノロジーを駆使したプライマルのビデオとは全く違ったやり方でサイケを演出している。ある意味、こちらの方が訳わかんなくてインパクトがある。胴の長い馬にまたがり、浜辺を走るヘーゼルウッド、これまた時代を感じさせる服とヘアスタイルのシナトラが、交互に歌いながら異様なムードを高めていく。今で言うシューゲイザー系の SLOWDIVE もこの曲をカバーしているが、こちらの方が原曲の雰囲気を残している。さらに STARPOWER(The Primitives)や Lydia Lunch のカバーもある。

SLOWDIVE - Some Velvet Morning
STARPOWER(The Primitives) - Some Velvet Morning

katemoss01.jpg詩の内容はサイケな曲によくあるように曖昧な内容なのだが、男のパートがフェードラと呼ばれるミステリアスな女を描き出し、そして女のパートは次のように歌う。

Flowers growing on the hill
Dragonflies and daffodils
Learn from us very much
Look at us but do not touch
Phaedra is my name

私たちを見て、でも触れちゃだめ。私の名前はフェードラ。

「私たち」と「私」の関係がどうなっているのか不明だが、ケイトのクールな表情と挑発的な動きに対して、ボーカルのボビーの絶望的なポーズが対照的だ。歌い、見つめるだけの男。見つめれば見つめるほど、歌えば歌うほど、距離は縮まらず、美しく魅惑的な対象にはいつまでも届かない。

フェードル(Phèdre)」と言えば、フランスは17世紀の劇作家、ジャン・ラシーヌ作の悲劇として有名だ。同じギリシャ神話をネタにしているとはいえ、こちらのフェードルは、女性の恋愛心理を描くことにおいて並ぶものはいないと言われたラシーヌの手によってキャラクター造型を施され、悲劇の傑作にまで高められた。こちらはこんなストーリー。

若い後妻フェードルは許されぬと知りながら義理の息子イポリットへの恋に狂い、イポリットとアリシーの清純な恋をまのあたりにして、今度は激しい嫉妬にもだえる。フェードルは自分の罪をはっきり自覚していて、それを退けようと必死に努力するが、激しい情念に狂い立つ中で、自分の意志の無力さを悟り、破滅へと落ちていく。

フェードルは、情念のままに翻弄される惨めな姿をさらすわけだが、彼女は他人を不幸にしながら、実は彼女自身も自分の衝動の犠牲者である。自らの情動の炎で相手も自分も焼き尽くしてしまう。

見つめれば見つめるほど、記述すればするほど対象に疎外されていく感じは文学少年にありがちな体験だし、一方で、恋愛体質の人間には相手も自分も不幸に陥れる、どうしようもない情動にも覚えがないわけがない。

ところでケイト・モスの黄金像が大英博物館にお目見えした。重さにして50キロ。現代彫刻のアート作品らしいが、それにしてもあんまりな姿。





cyberbloom

rankingbanner_03.gif
↑ライターたちの励みになりますので、ぜひ1票=クリックお願いします!

FBN22.png
posted by cyberbloom at 18:40| Comment(0) | ROCK '00 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。