2011年11月11日

ENZO ENZO ”Dream a little dream of me”

せちがらい世の中、ひとときでもゆったりのほほんとした気分にさせてくれる曲はないかな、と思いセレクトしたのが”Dream a little dream of me”。
 
ママス&パパスのオリジナルとばかり思いこんでいましたが、最初に世に出たのは何と1931年。リッキー・ネルソンのお父さんが最初に吹き込んだそうです。(聴くたびにそこはかとした昔懐かしさを感じていましたが、なるほど、そういう訳でしたか!)その後もポップス、ジャズ、ロックといろいろなジャンルで歌い継がれ、本国アメリカはもちろん世界中で親しまれています。
 
Carry on up the Charts: The Best of the Beautiful Southエトランゼの吐息

さてこの曲、フランス語のヴァージョンもあるんです。イギリスのバンド、ビューティフル・サウスが吹き込んだもの。メグ・ライアンがメグ・ライアンらしかった頃のチャーミングな映画『フレンチ・キス』で使われています。(最近では『プラダを着た悪魔』でもちらっと流れていましたね。)実は元々フランスのシャンソンだったんです、と言われても信じてしまうぐらい違和感のない仕上がりで、エンゾ・エンゾやシルヴィー・ヴァルタンといったフランス人のシンガーにも歌われています。
 
ちなみにフランス語ヴァージョンでは全く新しい歌詞が付いています。(タイトルも“les yeux ouverts”となりました。)オリジナルの歌詞が、現在進行形の甘い恋を歌うのに対し、フランス語の歌詞は「あなたとのあの素晴らしい思い出」をテーマとしたいささかビターな内容。どちらの歌詞をのっけてもまた違った世界が開けるのは、よくできたメロディのおかげでしょうか。

個人的な正調。ママ・キャスのたっぷりした歌声に包まれ夢見心地。
http://youtu.be/ajwnmkEqYpo

ビューティフル・サウスのフランス語版。
http://youtu.be/P1JhKQBSyuk

フランス人によるバージョン。エンゾ・エンゾの歌でどうぞ。
http://youtu.be/wLpB9xx2sHE





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2011年04月30日

Ours / Quand Nina est saoule (2007)

Mi cyberbloomさんがボサノヴァのことを書かれていたので、私もそれに便乗し、フランス語で歌われるボサノヴァタッチの名曲をひとつ紹介することにする。

 ウルスOurs(「熊」の意)は本名シャルル・スションCharles Souchon、フランスを代表するシンガー・ソングライター、アラン・スションAlain Souchonの次男(1978年生)。2007年、ファーストアルバム Mi を発表。冬の間ながらく部屋にこもってこのアルバムの準備をしていたことが、ウルスという芸名の由来だそうだ。

Quand Nina est saoule(「ニナは酔うと」)はこのアルバムのなかの一曲。酔ってすぐ寝てしまう、人生に退屈し、気まぐれで、高飛車で、でも愛すべき女の子のことを歌った歌(歌詞はここ)。ウルス自身が奏でるボサノヴァギターと彼のハスキーヴォイスが耳に非常に心地よい。

 この曲のヴィデオクリップは必見。 

アメリカの西海岸で撮影されたらしいが、ニナ役で出ている女性(オドレイ・トトゥと間違える人が多いと思うが、実はノーラ・ゼートナーNora Zehetnerというアメリカ女優。「HEROES」という人気ドラマに出演しているらしいが、私は全然知らなかった)がじつに魅力的だし、ヌーヴェル・ヴァーグ的味付けのきびきびとした演出も好ましい。さわやかで不思議な後味を残す映像である。(リンク切れになったので、ライブ版を http://youtu.be/PXjkMhNvW-Q)

Mi は優れたアルバムだし、この曲のほかにもボサノヴァの影響を感じさせる曲はあるが、全体としてみるとボサノヴァアルバムとは言えぬ。そのあたりはお間違えのなきよう。

ウルスの公式ホームページ(仏語)




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2011年03月08日

Kirsty Mac "CollComplainte Pour Ste Catherine"

ショーウィンドウの中はもう春一色。本番まであと一歩、なこの時期にふさわしい、うきうきする曲を選んでみました。
 
Kiteロンドン出身のシンガー・ソングライター、カースティ・マッコールによるカバーで、アルバム“Kite”の最後を飾るナンバー。日本では、ポーグスのクリスマスクラシック、“Fairytale of New York”のデュエットのお相手として認知されているようですが、本人名義のアルバムもなかなかすてきなんです。
 
オリジナルはカナダのフォークデュオ、ケイト&アンナ マッギャリグルのローカル色あふれる一曲(ケイトはルーファス&マーサ・ウェインライト兄妹のお母さん。先頃闘病の後召されました。R.I.P.)Ste Catherineは、乙女・女学生の守護聖人ですが、この曲ではモントリオールの目抜き通り(サントカテリーヌ通り)にもひっかけていて、激寒(マイナス30度!と歌詞にあり)の街をうろつく彼女のひとりごと、的な内容。ちょっと野暮ったいけれどウォームな伴奏にのせしみじみ歌っていたのが元々のスタイルでしたが、カースティは真逆の音をぶっつけて、全く違うイメージの曲に仕立てています。
 
彼女が選んだのは、西アフリカの音楽、ハイライフ。にぎにぎしいホーンセクションを引き連れ、疾走するエレクトリック・ギターが印象的な音楽です。童謡を思わせるメロディーに、カースティの色気を感じさせないイノセントな声がマッチして「無邪気なばか騒ぎ」の音楽が誕生しました。
 
天駈ける勢いのギターの音色が、ゆるんできた3月の空にすいこまれるようで、爽快。桜一色の春のうたもけっこうですが、こういうからっとしたのもまたよろしいんじゃないでしょうか。
 
Youtubeでは残念ながら試聴できません。収録されているアルバムは、上質の甘酸っぱいギター・ポップがいっぱい詰まっていて、いい感じの「女の子っぽさ」にも満ちています。ぜひお試しあれ(ちなみにこの曲ともう一曲だけ、フランス語で歌っています。 

□同じアルバムでの彼女はこんな感じです。
http://youtu.be/lOKWqtocXWs
http://youtu.be/46pfPVE5q1o

□The Smithsのカバーもやってます(ギターはジョニー・マー本人!)
http://youtu.be/2Ic5PlEwivk




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posted by cyberbloom at 19:44| Comment(0) | FRENCH POP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月27日

Orwell "Le Genie Humain"

CDショップで何の気なしに買ってみたファーストアルバムが予想以上によかったフランスのバンド、オーウェル Orwell。昨年10月にの2枚目のアルバムが発表されていたことをつい最近知り、聴いてみたところこれが前作を上回る秀作でした。ファースト・アルバムでギルバート・オサリバンの "Clair" をカヴァーするなど、ノスタルジックなポップスへの嗜好を示していた彼ら、今作もその路線を変えることなく、さらにソングライティングのセンスに磨きがかかっています。ほとんどの曲はフランス語(アルバム中の1曲 Elémentaire をお聴きください)で歌われていますが、実にしっくりと曲にはまっていてフランス語ロックの名作のひとつともいえるでしょう。全体に漂うレトロな雰囲気がこの季節にぴったりです。

□ Orwell "Elémentaire" http://youtu.be/izDLVJpLras


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2011年02月25日

XTC 'skylarking'

1970年代にパンクバンドとしてデビューし、次第に凝った音作りをする職人的気質を帯びていったイギリスのバンド XTC が、これまた独創的なソングライターであるトッド・ラングレンによるプロデュースのもとで1986年に制作したアルバム「スカイラーキング」。XTC のフロントマン、アンディ・パートリッジとラングレンの仲が制作中に険悪になり、アンディ自身が「失敗作」であると言い放ったアルバムながら、美しい旋律の曲ぞろいで XTC のアルバムのなかでも大人っぽく落ち着いた作品(その反動か3年後に出た次作 Oranges & Lemons はサイケ色の濃いはじけたアルバムでした)に仕上がっていて、個人的にはいちばん好きです。実はこの作品は夏の一日の時間の移り変わりをテーマにして作られたものだそうですが、一曲目の冒頭に聞こえる虫の声をはじめ、後半に出てくる映画のサントラ風の曲調などがどこか秋をイメージさせます。アルバムとしての統一感もすばらしい(とりわけ前半の流れが絶妙)ので、これはシャッフルではなく一曲目から通して聴いていただきたいです。

□ XTC - Grass http://youtu.be/Ozu8KGFH-CU

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posted by cyberbloom at 19:11| Comment(1) | UK ROCK '80-'90 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月24日

Gilbert O'Sullivan "Alone Again"

子供の頃、テレビのCMでやたら流れている曲があってそれがギルバート・オサリバンの「アローン・アゲイン Alone Again (Naturally)」であったことを知ったのは相当後になってからのことです。ゆっくりとしたリズムと、一度聴いたらすぐに口ずさんでしまえるような親しみやすいメロディのこの曲は、年月を経ても色褪せることのない名曲中の名曲です。品のある優しい声は、どこか乾いていて寂しげ(「アローン・アゲイン」はひとりぼっちになってしまった男の悲しい歌でもあるのです)に聞こえ、それが秋の空気のイメージと重なるのかもしれません。彼のナンバーは、この曲のほかにも "Clair" や "What's in a Kiss" など、CM や映画で多用され、どこかで一度は耳にしたことのある名曲ばかりなので、まずはベスト・アルバムをお聴きすることをおすすめします。ところでその昔、ポール・マッカートニーが彼を自分の後継者として認めたという話ですが、そのポールはいまだ現役・・

アローン・アゲイン
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posted by cyberbloom at 18:10| Comment(4) | UK ROCK '60-'70 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月23日

The Monochrome Set 'Love Zombies'

ザ・モノクローム・セットは以前ご紹介したイギリスのエル・レーベルに所属していたこともあるバンドです。軽快でテンポのよいギターとキャッチーでポップかつときにエキゾティックなメロディ、そしてリーダーでヴォーカルを担当するインド人のビドの甘い声が魅力で、かつてアンディ・ウォホールが彼らについて「ベンチャーズとヴェルヴェット・アンダーグラウンドを足して2で割ったようだ」と述べたのだそう。ダークな色調を帯びた曲もあるけれど、彼らの音楽には常にチープな雰囲気が漂っていて、そのB級感がたまりません。セカンド・アルバム Love Zombies にある "The Man with Black Moustache(黒ひげの男)" という曲のイントロがクリスマスっぽくてこの季節によく聴いていましたが、サンタのことをパロった陽気な曲なのかと思っていたら、どうも物騒な内容の歌みたいです・・ このアルバムは現在廃盤ですが、この曲はこちらで聴くことができます。

The Monochrome Set - Jet Set Junta (彼らの代表曲。ビドが美しい!)
http://youtu.be/4ouBnu9AQcU


Best of the Monochrome Set
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posted by cyberbloom at 10:48| Comment(2) | UK ROCK '80-'90 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月22日

Depeche Mode 'A Broken Frame'

フランスのファッション雑誌から命名されたデペッシュ・モード Depeche Mode は、それが理由でというわけではないでしょうが、本国イギリスだけでなくフランスでも人気のあるエレクトリック・ポップのグループです。80年結成だからもう30年近く活動してる、ってすごい。最近はハードでソウルフルなイメージが定着しているみたいだけど、結成したてのころは物静かな青年たちが恥ずかしそうにやってる、というような音でした。彼らの2枚目のアルバム A Broken Frame は最も内向的な作品で、ヒット曲 "The Meaning of Love" のようなポップな曲もあるものの、"Leave in Silence" や "My Secret Garden" というその他の曲名が語るように、叙情的で静かな音が中心です。今となっては多少の古臭さはありますが、この柔らかいシンセの音を当時聴いたときは、「電子音ってこんなに温かくて切ないんだ」と驚いたし、デイヴ・ガーンのヴォーカルが前作よりもいっそう厚みと深みを増したことでその感動もなおさらでした。私は冬にエレクトロ系の音楽を特に聴きたくなりますが、発表されて25年以上たつこのアルバムは今でもそのお気に入りのひとつです。しんみりしたい冬の夜におすすめ。

□Depeche Mode - My Secret Garden http://youtu.be/Yk8kQV5Bnc4


A Broken Frame
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posted by cyberbloom at 08:41| Comment(0) | UK ROCK '80-'90 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月20日

Ben Watt 'North Marine Drive'

冬の時期一人でしみじみしたいときに聴きたくなるのがベン・ワット Ben Watt の1983年作「ノース・マリン・ドライヴ North Marine Drive 」です。彼は夫婦でのユニット、エヴリシング・バット・ザ・ガール Everything But The Girl での活動のほうが有名ですが、ソロ・アーティストとして(おそらく)独身時代に発表したこの作品は、アコースティック・サウンドの名盤です。奥方トレイシー・ソーンの生命力あふれる低音とは対照的な、頼りなげで繊細な彼の声とアコースティック・ギターのみで成り立つシンプルな音は、なぜか寒い季節になると懐かしくなってよく聴いています。冬枯れの景色に似合う物悲しい音なのだけれど、一方で 温かみも感じられるのは、やはりベンの声のもつ優しさゆえなのでしょうか。昔、このアルバムタイトルと同じ名前のファッション・ブランドがあったのだけど、たぶんデザイナーの人が彼のファンだったんだろうな・・

□Ben Watt - North Marine Drive http://youtu.be/zNflP5ow71o

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2011年02月14日

Barbara ”Dis quand reviandras-tu?”(いつ帰ってくるの)

Dis Quand Reviandras-Tu?フランスの自作自演の歌手、バルバラの曲を選んでみました。シャンソンというジャンルに分類される歌手ですが、時に甘く遊蕩の雰囲気すら漂わせる楽曲がシャンソンの陽の面とすれば、バルバラは影の面を代表する人。かのゲンズブールも初期の作品はシンプルな音で硬質な感じを漂わせていましたが、バルバラの作品もああいう感じと思って頂ければわかりやすいかもしれません。しかし、彼女のほうがよりストイックであり、クラシカルな訓練を積んだ静謐でよく伝わる声とほどよく乾いた叙情性をたたえたメロディの組み合わせは、ちょっと古楽を思わせるところもあります。春を待つ季節を過ぎ秋になっても戻ってこない不在の相手に向かって、一心によびかけるバルバラの歌は、祈りにもにた感じがします。

さて、この曲がまだ公開中のフランス映画『ずっとあなたを愛してる』(“Il y a longtemps que je t’aime”)のエンドロールに使われています。ただしオリジナルではなく、カバーヴァージョン。フランスのベテランロッカー、Jean-Louis Aubertの弾き語りです。本人も認める通り「歌の人」ではなく、とつとつと歌っているのですが、オリジナルの張りつめた感じとは違い、薄ぼんやりとした日差しのような暖かさがあります。

映画は、ある事件をきっかけに生きなが自らを葬ることにした中年女性が、長い刑期の後、少しづつ「生」の世界へ戻ってゆく様を描いていますが、カバーヴァージョンのぎこちない暖かさが主人公と彼女を囲む人々との手探りの人間関係と妙に響き合って、しっくりときます。できれば映画館で、ぜひ聞き比べてみてください。

Dis quand reviendras tu ?
Dis au moins le sais tu ?
que tout le temps qui passe
ne se rattrappe guère
que tout le temps perdu


バルバラの歌を聴きたい方はこちらをどうぞ。
http://youtu.be/nUE80DTNxK4

歌詞を知りたい方は、英語の字幕があるバージョンを。
http://youtu.be/6Llpdzx4dSU

映画で使われていた、Jean-Louis Aubertの歌はこちらで聴けます。
http://youtu.be/wwcZrdwQvcw





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posted by cyberbloom at 15:33| Comment(2) | CHANSON | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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